お芝居には、ずいぶんたすけてもらった気がいたします。
色々なことでお客様から、ご意見やクレームをいただくことがございます。
お座席のことでのそれは、比較的多いと思います。
ライブですから、その公演のその回を観られるのは一回切り、そうなると「お席の条件」は大切ですよね。
後方席では「遠い」、脇になると「見切れ」が気になってしまいます。
客席内空調のこともご意見をいただきます。
休憩になると「寒い」「風がくる」などのクレーム。空調機の近い場所ではそういったお声が聞かれる場合がありました。バスタオルの膝掛けや小さめの毛布様のものも準備し、お使いいただきました。
扉近くのお席では、扉が開く度に空気が動いて気になる、どうかすると「風切音」がしている、ということもありました。
対応できるものは出来うる限り対応しました。
しかし、お席に関するものなどは満席だったりすると、頭を下げる以外に手立てがないこともございました。
もちろん、お客様にご満足のいくお席が渡らなかったことは申しわけないことなので、それはお詫びをいたしました。ただ当日券の状況、本日はお席がご用意できず残念ながらご覧いただけない方もいらっしゃる、というお話もさせていただきました。
クレームやご意見をいただいた時は、終演してお客様をお見送りする際にも、とても気になりました。
お帰りになるお客様を拝見しながら、クレームやご意見をいただいた方のお顔を見つけると、どんなご様子か特に注意して拝見させていただきました。
今日の舞台を、おもしろく楽しくご覧いただいたのでしょう、お客様の笑顔がありました。
膝掛けをご返却にいらした方も、笑顔で私たちに応えてくださいました。
いつも思います。
いい舞台は、必ず私たちをたすけてくれる。
その舞台に支えられて、私も案内係も劇場に立っていた気がいたしております。